岩手県大船渡市で、東日本大震災による
大船渡湾の
流出重油を、
微生物で
分解処理・堆肥化する取り組みが進められているとのこと。
(ニュース記事)
・漂着重油を堆肥に活用 大船渡で実証実験 大分県産業科学技術セ(東海新報)
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws7027
上記URL先ページによると、今回の取り組みの概要は、
・背景・経緯:
・東日本大震災の発生時に、大船渡湾の沿岸部では重油タンク等の破損が起き、各地で火災や燃料漏れが発生。
7ヶ月が経過した現在も、
流出・漂着重油の除去作業は終わっていない。
・吸着剤で回収された重油の処理方法は、焼却処分が一般的である。
ただし大船渡湾の沿岸各地では、今回の震災だけでなく、船舶事故などによる油流出も発生することから、
環境負荷が小さい回収策への要望が高まっている。
・「
大分県産業科学技術センター」では、東日本大震災の発生以前から、微生物を活用しての漂着油の分解処理・堆肥化の研究に取り組んできた。
これが各地の実験で好成果を得ており、今回は震災の災害廃棄物処理に活用するため、「科学技術振興機構」の支援で実証実験が開始された。
・処理作業:
・重油の回収:
大船渡湾内では9月29日以降に、ボランティアにより
・海面に浮いた油を掬う
・
特殊な吸着剤(
杉樹皮と
木綿を使用)の活用
との方法で、漂着油約
300kgが回収されている。
・堆肥化:
・方法:
回収された漂着油は大船渡町内の企業拠点に運ばれ、
バーク堆肥(
マツ樹皮、鶏糞、蓄糞、油分解菌を混合)約
100m
3の中に入れられている。
これを攪拌する作業を
2週間おきに行うことで、
吸着剤ごと重油を分解することができ、分解後は
緑化植物の堆肥に活用できる。。
・必要な期間:
200日程度で大半が処理される見込み。
(大船渡湾では、比較的分解されにくい「C重油」の割合が高い、とされている)
・実証実験:
今後は、
・重油の分解スピード
・発生臭気
などを調べる予定。
等となっています。
また記事では「大分県産業科学技術センター」の研究主任員の方の
・「堆肥は復興事業で道路整備を行った際の法面緑化などで活用してもらえれば」
とのコメントが紹介されています。
個人的に、重油は土壌にとっては単なる汚染物質だと思っていたので、回収した重油を分解するだけでなく堆肥化してしまえる、ということに非常に驚きました。
分解された重油は肥料としての何らかの成分となるのか、それとも植物にとって無害な物質に分解されるだけなのか、という点に、非常に興味を引かれます。
これが実用的な手法として確立できれば、各地で起こる重油流出に対する画期的な対策になるのでは、と考えるので、今回の実地での取り組みでどのような結果を得られるか、今後に期待したいところです。
※参考サイト・ページ
・[1]
大船渡市(ウィキペディア)・[2]OIRI 大分県産業科学技術センター
http://www.oita-ri.go.jp/・[3]大分県産業科学技術センターニュース(3pに本技術の紹介あり)
http://www.oita-ri.go.jp/promotion/cnews/pdf/cnews158.pdf
・[4]OIRIサイトでの「重油 堆肥」の検索結果
http://www.google.com/cse?cx=005616765128692259217%3Aanbyhnxj8h4&ie=Shift_JIS&q=%8Fd%96%FB%81%40%91%CD%94%EC&sa=%8C%9F%8D%F5&siteurl=www.oita-ri.go.jp%2F#gsc.tab=0&gsc.q=%E9%87%8D%E6%B2%B9%E3%80%80%E5%A0%86%E8%82%A5&gsc.page=1
・[4]
B重油及びC重油(ウィキペディア)